最新のWix仕様に合わせた形で、記事を修正中です。修正が終わるまでお待ちください。修正が終わりましたら、この場でアナウンスいたします。
Wixサイトをドメイン接続する際の注意事項と、メールとの併用設定やドメイン認証を行う手順を解説します。
Wixのドメイン接続に関しては、公式のガイド(ヘルプ)もありますが、それでは初心者の方にとってはサッパリわからないことも多く、体系化された記事としてこの記事をお読みいただくことをおすすめします。
Wixサイトを制作して、ドメインを接続するまでの流れ
Wixサイトを制作して、ドメイン接続するまでの基本的な流れについて解説します。
Wix エディタ、もしくはWix Studioでサイトを制作し、プレミアムプランを購入・契約します。
Wixプレミアムプランを購入・契約した後に、ドメインを接続する際に、以下の2通りの方法があります。
- ネームサーバー接続方式(Wix DNSを使用する、通常のWixで推奨されている接続方式)
- ポインティング方式(他社ネームサーバーを使用してドメイン接続を行う方法)
基本的にはネームサーバー方式(Wix DNS)を使用してドメイン接続を行います。一部、ネームサーバー方式では都合が悪い場合のみ、ポインティング方式を使用します。
Wix公式の情報には出ていませんが、ネームサーバー接続方式(Wix DNS)でドメイン接続を行うとWix DNSにMXレコードとTXTレコード(SPF)のみ自動的に引き継がれます。
ただし、MXレコードに独自ドメイン(サブドメインを含む)が設定されている場合には、ドメイン接続を行う前にMXレコードの設定変更が必要です。
新規ドメインを取得した場合は、以下の点は特に気にしなくて良いと思いますが、既存ドメインを使用する場合は、以下の点に注意してください。
- 既存ドメインで他の運用中サイトがないか?(サブドメインで運用中のサイトを含む)
- 失敗すると、他の運用中サイトへアクセスできなくなります。
- 既存ドメインでメールを使用していないか?
- 失敗すると、メールの送受信が正しくできなくなります。
- 既存ドメインでSPFやDKIM/DMARCなどのドメイン認証を行っていないか?
- 失敗すると、Gmailなどにメールが届かなくなったり、迷惑メールフォルダに入りやすくなります。
- 既存ドメインで、メールマガジン機能やメーリングリストを使用していないか?
- 失敗すると、メールマガジンやメーリングリストが使えなくなります。
- 既存ドメインで、他社ASPやクラウドを使用していないか?
- 失敗すると、それらの他者ASPやクラウドサービスが正しく利用できなくなります。
- その他、独自で必要なドメイン設定を行っていないか?
- 失敗すると、それらへのアクセスができなくなります。
- レンタルサーバーによっては、Wixへのドメイン接続完了後、コントロールパネル(管理画面)やWebメールなどにアクセスできなくなる場合があります。
- レンタルサーバーによっては問題ありませんが、接続できなくなる場合があるので注意してください。
上記いずれかに該当する場合、既に設定してあるDNSレコード(ゾーン設定)を削除しないように留意します。また、必要に応じてポインティング方式での接続を検討します。
上記の問題がすべて解決された場合、ドメイン接続を行います。
ネームサーバー接続方式(Wix DNS)・ポインティング方式ともに、以下の手順でドメイン接続を行います。
ポインティング方式を使用する場合は、一部機能に制限が生じます。
多言語サイト(Wixマルチリンガル) | URL構造にサブドメインを用いることができません。サブディレクトリは使用可能です。 |
Wixフォトアルバム | フォトアルバムにはサブドメインを使用するため、ポインティング方式ではフォトアルバムを使用できません。 |
メルマガ配信 | ドメインがポインティング方式でWixに接続されている場合、メルマガはWixのメールアドレスから送信されたものとして表示されることがあります。 |
- ドメイン接続を行います(ネームサーバー接続方式またはポインティング方式)。
- 最大48時間程度(通常は数時間以内程度)待ちます。最初は、サイトが閲覧できない状態(または旧サイトが閲覧できる状態)になりますが、次にSSLなしの状態、最終的にSSLが有効な状態でWixサイトが閲覧できるようになります。途中、サイトの表示が不安定になる場合があります。
- 完全に接続が完了するとメールが届きます。
上記の作業を行うと、Wixへのドメイン接続が終わりました。
必要に応じて、以下の追加作業を行います。
- ドメインの移管またはドメインの譲渡を行う(併せてWHOIS情報の書き換えを行う)
- 追加のDNSレコード設定(ゾーン設定)を行う
- 不要なDNSレコード設定(ゾーン設定)を削除する
上記2番目の「追加のDNSレコード設定(ゾーン設定)」は、一例として以下の通りです。
- 独自ドメインメールのドメイン認証設定(DKIM/DMARC)
- レンタルサーバーを借りて、ドメインのメールサーバーとして使用する場合
- Google Workspaceを使用する場合など
- Wixオートメーション機能や、メルマガ機能のドメイン認証を行う(CNAMEレコードの設定)
- その他のサービスを使用している場合は、必要に応じてDNSレコード設定(ゾーン設定)を行う
ネームサーバー接続方式(Wix DNS)とポインティング方式との違い
Wixのドメイン接続はネームサーバー接続方式(Wix DNS)またはポインティング方式と2種類の方法がありますが、基本的にはネームサーバー接続方式(Wix DNS)でドメイン接続します。
一部、ネームサーバー方式では都合が悪い場合のみ、ポインティング方式を使用します。
新規に取得したドメインの場合は、ネームサーバー接続方式(Wix DNS)で特に問題ありません。
ネームサーバー接続方式(Wix DNS)の場合
Wixで通常の場合の接続方式です。
ネームサーバー自体(ドメイン接続で根っこの部分)をWix自身が持つネームサーバーに切り替えてしまうので、基本的には今までメールやサブドメインなどに設定していたもの(設定し、記述していたものをDNSレコードやゾーン設定と言います)がすべて接続できなくなってしまいます(切断されてしまいます)。DNSレコードを再度追加すれば、接続できるようになります。
具体的には、最大48時間程度(通常は数時間以内程度)、公開したいWixサイトやDNSレコードの設定ができなくなったり、上記STEP 2に記載した他の運用中サイトやメールマガジン、メーリングリスト、他社ASP・クラウドなどが利用できなくなります。もちろん、ネームサーバー接続方式でのドメイン接続完了後、Wix DNSのDNSレコード設定に、他社ネームサーバーに記述されていたDNSレコードを必要なだけ書き写せば、再びこれらのサービスが使えるようになりますが、使えなくなる時間を0にすることは極めて難しいと考えて良いでしょう。
メールに関してのみ、きちんと手順を守って設定すれば、基本的には特に使用には問題ありません。
メリット | DNSレコード設定(ゾーン設定)をWixの管理画面から変更することができる 新規取得ドメインの場合におすすめ |
デメリット | ドメイン接続中に、今まで使用していたサブドメインなどの設定が利用できなくなる(再度、Wix DNSのDNSレコード設定に設定情報を書き写せば再使用することができる) |
ネームサーバー接続方式(Wix DNS)の場合のドメイン接続手順
Wixプレミアムプランを購入・契約した後に、以下の手順でドメインを接続します。
- サイドバーの「設定」をクリックし、次に「ドメイン」をクリックする。
- ドメイン名を入力し、「接続する」をクリックする。
- 表示されている手順にしたがい、最後に「ネームサーバーを置き換えました」をクリックする。
- このとき、ドメイン管理画面側ではネームサーバーまたはネームサーバー設定変更などというメニューになっていると思います。その部分を設定変更します。
- ネームサーバー情報を計2行記述します。
- 最大48時間程度(通常は数時間以内程度)待つ。
- サイトが閲覧できない状態(または旧サイトが閲覧できる状態)
- SSLが無効の状態でWixサイトが閲覧できる状態になる(途中、接続が不安定な状態になる場合がある)。
- SSLが有効な状態でWixサイトが閲覧できる状態になる。
- 完全に接続が完了するとメールが届く。
上記手順のうち、最大48時間程度待つ最中に、Wixの管理画面からドメイン接続を中止操作したり、ドメイン管理画面などの操作を行うことはできるのですが、Wixの管理画面側でDNSレコードの設定や、Wixで制作したサイトの細かい設定変更などを行うことはできません。もし、このような操作を行いたい場合は、ドメイン接続の完了を待つか、あるいは中止しなければ操作することができません。
Wixサイト制作会社の合同会社アクトワン 和田様が公開されたYouTube動画が、上記手順をとても優しく解説されています。
ポインティング方式でのドメイン接続の場合
ポインティング方式とは、Wixのあまり目立たない部分に用意されているドメイン接続の別機能です。
Wixではポインティング方式でのドメイン接続について、「ポインティング方式(IP アドレス割り当て)での接続方法は DNS 関連の問題が発生した際に Wix 側でサポートを提供することができないことから、推奨しておりません。」とヘルプで記述されていて、少し物怖じしてしまいそうですが、特に怖いことは何もありません。
根っこのネームサーバー自体はWix自身の持つネームサーバーに切り替えることなく、今まで通りの他社ネームサーバーを使用し続けたまま他社ネームサーバーに記述されているDNSレコードの設定を、公開したいサイトの一部分のみ切り替えるので、最大48時間もDNSレコードの設定ができなくなることや、上記STEP 2に記載した他の運用中サイトやメール、メールマガジン、メーリングリスト、他社ASP・クラウドなどが利用できなくなることがありません。運用中の何かがある場合には、最適で安心です。
しかし、Wixの一部機能に制限が生じたり、公開したいWixサイト自体の設定は最大48時間程度(通常は数時間以内程度)行えなくなるので注意しましょう。
メリット | 他社ネームサーバーに記述されているDNSレコードの設定を、公開したいサイトの一部分のみ切り替えるので、記述を間違えなければメールやサブドメインをダウンさせることはない 運用中のドメインの場合におすすめ |
デメリット | DNSレコード設定(ゾーン設定)を行うときはWixの管理画面とは別画面になる(他社ネームサーバーの設定画面) Wixの一部機能に制限が生じる |
ポインティング方式を用いる場合の一部機能制限
多言語サイト(Wixマルチリンガル) | URL構造にサブドメインを用いることができない。サブディレクトリは使用可能。 |
Wixフォトアルバム | フォトアルバムにはサブドメインを使用するので、ポインティング方式ではフォトアルバムを使用できない。 |
メルマガ配信 | ドメインがポインティング方式で Wix に接続されている場合、メルマガはWixのメールアドレスから送信されたものとして表示されることがあります。 |
これらの機能を使用したい場合には、ネームサーバー方式(Wix DNS)でのドメイン接続をおすすめします。
ポインティング方式の場合のドメイン接続手順
Wixプレミアムプランを購入・契約した後に、以下の手順でドメインを接続します。
- サイドバーの「設定」をクリックし、次に「ドメイン」をクリックする。
- ドメイン名を入力し、「接続する」をクリックする。
- 次に、所要時間などの解説が出てくるので「スタート」をクリックする。
- 見出し「ドメイン「◯◯」をサイト △△に接続」、そのすぐ下にわりと小さな文字で「指示に従ってネームサーバーでドメインを接続してください。ポインティング方式で接続することもできます。」と記述があるので、そのポインティング方式の部分をクリックする(わりと目立たない位置に記述がありますので、注意深く見て操作してください)。
- 表示されている手順にしたがい、最後に「レコードを更新しました」をクリックする。
- このとき、ドメイン管理画面側ではDNSレコードまたはゾーン設定(ムームードメインではムームーDNSなど)などというメニューになっていると思います。その部分を設定変更します。
- wwwなしにはAレコードのIPアドレスを、wwwありにはCNAMEレコードを(計2行)記述します。
- 最大48時間程度(通常は数時間以内程度)待つ。
- サイトが閲覧できない状態(または旧サイトが閲覧できる状態)
- SSLが無効の状態でWixサイトが閲覧できる状態になる(途中、接続が不安定な状態になる場合がある)。
- SSLが有効な状態でWixサイトが閲覧できる状態になる。
- 完全に接続が完了するとメールが届く。
上記手順のうち、最大48時間程度待つ最中に、Wixの管理画面からドメイン接続を中止操作したり、ドメイン管理画面などの操作を行うことはできるのですが、Wixの管理画面側でWixで制作したサイトの細かい設定変更などを行うことはできません。もし、このような操作を行いたい場合は、ドメイン接続の完了を待つか、あるいは中止しなければ操作することができません。
サブドメインの場合のドメイン接続手順
サブドメインを接続する場合、Wixプレミアムプランを購入・契約した後に、以下の手順でドメインを接続します。
- サイドバーの「設定」をクリックし、次に「ドメイン」をクリックする。
- サブドメイン名を入力し、「接続する」をクリックする。
- 表示されている手順にしたがい、ドメイン接続操作を行います。
- ルートドメイン(メインドメイン)がWixドメインあるいはネームサーバー方式(Wix DNS)で接続している場合は、特に何もする必要はありません。サブドメインは同じWixアカウント内にあるので、必要なDNSレコードは自動的に追加されます。
- ドメインがポインティング方式で接続されている、あるいはWixに接続されていない場合は、ドメイン管理画面側にCNAMEレコードを2行追加します。ドメイン管理画面側ではDNSレコードまたはゾーン設定(ムームードメインではムームーDNSなど)などというメニューになっていると思います。その部分を設定変更します。設定変更が完了したら、Wix管理画面側は「接続を確認」をクリックします。
- 最大48時間程度(通常は数時間以内程度)待つ。
- サイトが閲覧できない状態(または旧サイトが閲覧できる状態)
- SSLが無効の状態でWixサイトが閲覧できる状態になる(途中、接続が不安定な状態になる場合がある)。
- SSLが有効な状態でWixサイトが閲覧できる状態になる。
- 完全に接続が完了するとメールが届く。
上記手順のうち、最大48時間程度待つ最中に、Wixの管理画面からドメイン接続を中止操作したり、ドメイン管理画面などの操作を行うことはできるのですが、Wixの管理画面側でWixで制作したサイトの細かい設定変更などを行うことはできません。もし、このような操作を行いたい場合は、ドメイン接続の完了を待つか、あるいは中止しなければ操作することができません。
ドメイン接続完了後に、追加で行っておきたい設定など
上記手順でドメイン接続完了後に、追加で行っておきたい設定などについて解説します。
- ドメインの移管またはドメインの譲渡を行う(その際にWHOIS情報の書き換えなどを行う)
- 追加のDNSレコード設定(ゾーン設定)を行う(一例として、メール周りの設定や、ドメイン認証設定など)
- 不要なDNSレコード設定(ゾーン設定)を削除する
たとえば、以下の設定を追加で行いたい場合などがあると思います。
- メール機能を使う(MXレコードやSPF/DKIM/DMARCを設定する)
- 安価かつ基本的な方法:レンタルサーバーを借りて、ドメインのメールサーバーとして使用する
- 多少高価で、かつ多少高度な方法:Google Workspaceを使用する
- Wixオートメーション機能や、メルマガ機能のドメイン認証を行う(CNAMEレコードの設定)
- より複雑な設定を行う場合もある(応用)
上記いずれの設定も、現在のドメインの状況により行うべき設定は異なりますが、必要に応じて追加設定を行っていきましょう。
メール機能を使う(MXレコードやSPF/DKIM/DMARCを設定する)
メール機能はWixには付いていないので、レンタルサーバーを借りて、ドメインのメールサーバーとして使用したり、Google Workspaceを使用するなどの方法があります。
レンタルサーバーを使用する方法
メールサーバーとして、以下のレンタルサーバーを使用する方法については当ブログで解説しています。
- さくらのメールボックス(さくらのレンタルサーバー)の接続手順
- ロリポップ!レンタルサーバーの接続手順
- エックスサーバーの接続手順
- お名前.comレンタルサーバーの接続手順
- スタードメイン無料サーバーの接続手順
基本的にはDNSレコード設定(ゾーン設定)にMXレコードを適切に記述し、レンタルサーバー側のメールアドレス設定を適切に行えば、特定のレンタルサーバーにメールを受信させることができます。MXレコードを設定する際には、基本的に優先度という値を入力しますが、メールの配送先の優先度を入力します。0~65535の範囲内で、値が小さいほど優先度は高くなります。
たとえば、ロリポップ!レンタルサーバーの場合のMXレコードは以下の1種類だけなのですが、以下の1行を追加するだけです(他のレンタルサーバーの場合は、契約サーバーごとに異なる場合がある)。
ホスト名 | 種別 | 内容 | 優先度 |
---|---|---|---|
@または空白 | MX | mx01.lolipop.jp | 10 |
また、メールの送信者についての認証を行い、メール送信先の相手に確実にメールを届けたい場合には、併せてSPF/DKIM/DMARCを設定することがほとんどです。DKIM/DMARCについては一部のレンタルサーバーのみが対応しています。SPF/DKIM/DMARCも、必ず設定しましょう。SPF/DKIM/DMARCを設定する際はTXTレコードを用います。
たとえば、ロリポップ!レンタルサーバーの場合のSPFレコード(TXTレコード)は、以下の1行を追加するだけです。
ホスト名 | 種別 | 内容 | 優先度 |
---|---|---|---|
@または空白 | TXT | v=spf1 include:_spf.lolipop.jp ~all |
Wix DNSへのSPF/DKIMレコードの登録方法は、以下の記事で解説しています(DMARCについては後日加筆修正します)。
最近では、メール送信者に対するセキュリティ・ポリシーの変更・改定が繰り返されていて、SPFだけではなくDKIM/DMARC対応などが必要になる場合もありますので、以下の記事をよくお読みになることをおすすめします。
メールにGoogle Workspaceを使う
メールにGoogle Workspaceを用いることも可能です。
初期設定時に、DNSレコード(ゾーン設定)に以下の2行または6行のレコード(MXレコードは5行または1行、TXTレコードは1行)などを記述することになりますが、最近では自動設定機能が提供されている場合がありますので、そういった場合には設定はとても楽です。
最低限必要なレコードは以下の通りです(MXレコードとSPFレコードのみの場合)。
2023年より前に登録した場合
ホスト名 | 種別 | 内容 | 優先度 |
---|---|---|---|
@または空白 | MX | ASPMX.L.GOOGLE.COM. | 1 |
@または空白 | MX | ALT1.ASPMX.L.GOOGLE.COM. | 5 |
@または空白 | MX | ALT2.ASPMX.L.GOOGLE.COM. | 5 |
@または空白 | MX | ASPMX2.GOOGLEMAIL.COM. | 10 |
@または空白 | MX | ASPMX3.GOOGLEMAIL.COM. | 10 |
@または空白 | TXT | v=spf1 include:_spf.google.com ~all |
2023年以降に登録した場合
ホスト名 | 種別 | 内容 | 優先度 |
---|---|---|---|
@または空白 | MX | SMTP.GOOGLE.COM. | 1 |
@または空白 | TXT | v=spf1 include:_spf.google.com ~all |
必要に応じて、DKIM/DMARCも設定することが可能です(TXTレコードを1~2行追加する)。
Wixオートメーション機能や、メルマガ機能のドメイン認証を行う
Wixには、たとえばフォームやチャットメッセージの自動返信、Wixストアの各種メール送信、ステップメール・メルマガの配信など、Wixサイト本体からの各種メール送信機能がありますが、同じくメール送信先の相手に確実にメールを届けたい場合には、追加で独自メールドメイン認証を行います。その設定手順は、以下の記事で解説しています。
この作業には、DNSレコード(ゾーン設定)にCNAMEレコードを4行追加します。
ドメインの移管や譲渡を行う
ドメインの移管や譲渡を行うことも可能です。移管と譲渡の違いは以下の通りです。
移管 | 独自ドメインを異なる独自ドメイン取得サービス会社などに移管することを指します。ドメインの移管にはAUTHCODEを用意する・WHOIS情報の代理公開を解除する・ドメイン移管ロックを解除するといった事前準備が必要です。また、移管元・移管先の会社によっては、一定の手続きが発生する場合や日数がかかる場合があります。スムーズに終わる場合、数時間程度で終わる場合もあります。 |
譲渡 | 同一独自ドメイン取得サービス会社同士の、異なるアカウント(ユーザー)同士でドメインの譲渡を行う場合のことを指します。譲渡ができない独自ドメイン取得サービスもあります。ムームードメインまたはお名前.comでは、異なるユーザー同士での譲渡機能が提供されています。基本的に、譲渡はすぐ行われます。 |
Wixサイト制作会社のWeb Aqua合同会社 日向様が公開されたブログ記事にて、ムームードメイン同士での譲渡手順をとても優しく解説されています。
また、ドメイン譲渡の場合では問題ないのですが、ドメイン移管の場合の注意事項としては、特にポインティング方式で接続されている方は注意してほしいのですが、ネームサーバーに記述されているDNSレコード(ゾーン設定)を移管後の独自ドメイン取得サービス内で提供されているネームサーバーにすべて記述し直す必要があります。
もっと応用編(既存ドメインに他のレコードも記述されている場合)
他のサービスを利用するために、他のレコードも記述されている場合があります。たとえば、以下の場合です。
- 既存ドメインで他の運用中サイトがないか?(サブドメインで運用中のサイトを含む)
- 既存ドメインでメールを使用していないか?
- 既存ドメインでSPFやDKIM/DMARCなどのドメイン認証を行っていないか?
- 既存ドメインで、メールマガジン機能やメーリングリストを使用していないか?
- 既存ドメインで、他社ASPやクラウドを使用していないか?
- その他、独自で必要なドメイン設定を行っていないか?
その場合は、サービスを使用中の場合があるため、そのレコードを消してはいけない場合があります。消して良いレコード・消してはいけないレコードを正しく理解した上でドメイン接続作業をしましょう。
各レコードの意味(DNSレコード、ゾーン設定)
各レコードの意味は、大まかに以下の通りです。
他にもありますが、Wixやレンタルサーバーを使用する上では、おおむね以下のものを覚えておくと良いでしょう。Wixでわりと頻繁に出てくるものについては、太字にしました。各レコードの具体的な記述方法や、他のレコードも調べたい方は、Google検索などで調べてもらえると良いと思います。
レコードの種類 | 説明 |
---|---|
mx | 対象ドメインのメール配送先を定義するレコード。 |
a | IPv4でホスト名とIPアドレスの関連づけを定義するレコード。 |
aaaa | IPv6でホスト名とIPアドレスの関連づけを定義するレコード。 |
cname | 正規ホスト名に対する別名を定義するレコード。特定のホスト名のDNSレコードについて、別のホスト名のレコードを参照させる時に利用する。 |
ns | ゾーン情報を管理するネームサーバーのサーバー名を定義するレコード。 |
txt | ホスト名に関連付けるテキスト情報(文字列)を定義するレコード。送信ドメイン認証の認証情報などを記述する。 |
入力したレコードが期待した動作をしない場合
入力したレコードが期待した動作を行わない場合、それはたとえば以下の場合などが考えられます。
- レコード設定直後の場合(TTLに記載されているキャッシュ時間(秒数)を経過していない場合)
- 後述の通り、内容の最後にドット「.」を入力されていない場合(ネームサーバーによりドット「.」の必要有無は異なる)
- レコード情報が重複して記述されている場合
- たとえば、サブドメインなしのAレコードが重複している場合。
- たとえば、DKIM用のレコードが重複している場合など。
- 入力すべき内容がそもそも不足している場合(求められている通りに記述することが大事)
などです。
DNSレコード(ゾーン設定)の最後にドット「.」が必要な場合
DNSレコード(ゾーン設定)の内容を記述する際に、内容の最後にドット「.」が必要な場合と、必要じゃない場合(必要じゃない場合は省略する)があります。必要な場合は、たとえばさくらのドメインのゾーン設定を行う場合や、バリュードメインのDNSレコード設定を行う場合などの、内容に「www.google.com」などのウェブアドレスを入力する場合に、最後にドット「.」を足して「www.google.com.」と記述することです(注意すべきことは、内容に記述するものがIPアドレスの場合や他の場合には、最後にドット「.」は記述しません)。
ドットの必要有無 | ネームサーバー(ドメイン取得サービス) |
---|---|
ドットを入れる | さくらのドメイン、バリュードメインなど |
ドットを入れない | Wix DNS、ムームードメイン、お名前.com、エックスサーバー、スタードメインなど |
たとえば、上記のGoogle Workspaceの場合、MXレコードには最後にドット「.」が必要ですが、TXTレコードには必要ではありません。また、ドット「.」を入れる必要がないネームサーバーを使用している場合は、最後のドット「.」を省略して、たとえば「ASPMX.L.GOOGLE.COM.」の場合は「ASPMX.L.GOOGLE.COM」とする必要があります。
Wix以外でのドメイン接続について
この記事はWixでのドメイン接続について解説していますが、Wix独自の用語などを置き換えていただければ、他のサイトやメールなどのドメイン接続にも応用できると思います。
このブログ記事を読んでも解決しない方へ
「上手くいかない・つまづいている部分だけ解決して欲しい」
「読んでもわからなかったので解決して欲しい」
「少し難しい案件が来たので、ヘルプして欲しい」
そんなときに、有償ではありますが代行サービス・レクチャーサービスを用意しております。よろしければお問い合わせください。ただし、一人が運営しているので、緊急のものは対応できないかもしれません。できるだけ、事前のご相談ですと助かります。